試しに買ってみたビン詰めの100%カボス果汁。
しかし、よく見ると底には沈殿物が!
まさか不良品?と思うかもしれませんが安心してください。
この白い沈殿物はカボスの成分が固まって出てきたもので、実は体に良いものなんです。
今回は、100%カボス果汁に現れる沈殿物の正体に迫ります。
沈殿物の正体は体に良い有効成分
ラベルの注意文でよく見る「まれに白い沈殿物が見られますが、品質には問題ありません。良く振ってからお使いください」という言葉。
なんだか「品質には問題ないけど余計なもの」のような印象を受けますが、そんなことはありません。
そもそもカボスしか使っていない100%カボス果汁なのだから、悪いものなわけがないですよね。
この白い沈殿物の正体には、2つのパターンがあります。
1.砕けた果肉
カボス果汁をしぼってビン詰めするとき、フィルターに通して濾過をしますが、細かい果肉や白いすじがフィルターの隙間を通り抜けることがあります。
最初は果汁に混ざってよく見えませんが、しばらく置いておくとだんだん底に積もっていき、白い沈殿物として見えるようになります。
皮の内側にあるこの白いすじはアルベドといい、食物繊維やフラボノイドなど、果汁には少ない有効成分が豊富です。
2.ヘスペリジン
カボスの成分の中には水に溶けにくい成分もあります。
その中でも白い沈殿物として現れやすいのが、フラボノイドのひとつであるヘスペリジンです。
ヘスペリジンは白いすじの部分に多く含まれており、毛細血管の強化や血流改善効果が認められています。
別名ビタミンPとも呼ばれ、ビタミンCと一緒に働いて血管を細菌やウイルスから守ってくれるので、取り逃したくない成分です。
沈殿物を見つけたら、良く振ってから使いましょう。
上部の浮きものは香りのもと
沈殿物とは逆に、上部にオイル状のものが浮いていることがあります。
これはカボスの皮に含まれる精油成分が集まったものです。
油ですから浮いてきてしまうんですね。
この精油にはリモネンという香り成分が詰まっていて、カボスの香りのもとになっています。
これも体にも良いものなので、良く振って果汁になじませましょう。
まとめ
添加物を加えず、本当にそのままの果実を使ったものほど、沈殿物は多くなります。
見た目は悪い沈殿物ですが、その正体はカボスから分離してしまった良いものばかりです。
せっかくの成分を逃さぬためにも、良く振ってから使いましょう。